外壁では、壁材同士のつなぎ目の隙間や外壁材とサッシとの隙間など、至る箇所にコーキングを施し、各部材の結合部の隙間を埋め、雨水の浸入やゴミ・埃等の侵入を防いでいます。
コーキング材は柔軟性のある材質ですが、雨水や風などによる経年劣化によって、固くなってしまいます。その後、振動などによって切れたり、ひび割れたり、伸縮して隙間ができてしまい、建物内部に雨水を浸入させて雨漏りの原因になります。
一般的には10年ほどの耐久がありますが、日常で風雨にさらされている箇所の劣化は早く進み、
5年ほどでひび割れが発生する場合もあります。
日頃からコーキング箇所が劣化をしていないか、目視をするようにしましょう。
痛みが激しいコーキング部分は、外壁塗装の前か同時に補修する必要があります。
補修をせずにコーキング材の上から塗装をしても、塗料はコーキングとしての役目は担えず、やがて雨水の浸入を許してしまうからです。
コーキングの補修方法は、
「打ち替え」と
「増し打ち」があります。補修箇所の劣化程度や目的で工法を選んでいきます。
● 打ち替え
既存のコーキングをすべて撤去してから、新たにコーキング材を充填します。
コーキングを撤去する手間は増えて費用は高くなりますが、雨漏り等の心配は少なくなります。
● 増し打ち
既存のコーキングの上から新しいコーキング材を充填する方法で、早めに劣化が発見できた場合にこの方法を行うことが多いです。
この「増し打ち」は劣化している箇所だけに補修を行いますので、工事期間や費用が抑えられるメリットがあります。ただし、既存のコーキングを残していますので、その既存部分の劣化具合は数年単位でチェックする必要があります。