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  ホルムアルデヒドが心配!? 壁紙や床材を知ってみよう

リノベーション特集

ホルムアルデヒドが心配!?
壁紙や床材を知ってみよう

  • このページの3つのポイント
    • ホルムアルデヒドについて紹介します
    • JIS規格以外の壁紙の規制状況を紹介します
    • リフォーム時に人気のある壁材・床材について、特徴や目的とともに紹介します

    壁紙や床材、替えてみたいけど新しいものはホルムアルデヒドが心配……

    ホルムアルデヒドが心配!? 壁紙や床材を知ってみよう 新築のお家は美しくまっさらな床や壁が魅力です。
    また改築やリフォーム時に壁紙や床材をお気に入りのものを貼り替えれば、住み慣れた心地のいいお家が見た目も肌触りも変わり気分も上がり、よりあなた好みの空間が得られます。

    「でも新しい壁紙や床材はホルムアルデヒドが心配……」

    さてその壁材や床材、いまは健康被害が起こりにくいより安心な製品となっています。
    今回はその「壁紙や床材」がテーマのお話しです。
        

    人やペットが毎日直接触れるのが「内装仕上げ材」

    人やペットが毎日直接触れるのが「内装仕上げ材」 建材には柱や壁材、内装仕上げ材(壁材や床材など)、屋根材等々ありますが、人やペットが毎日直接触れるのが「内装仕上げ材」です。
    壁材は、部屋の間取りを作る壁と、それに貼る壁紙やペンキなどの塗料も含まれます。
    床材はその名のとおり床で使う材料のことで、フローリングや畳などを示します。

    ところで「ハウスシック症候群」というお家が原因で体調不良を起こすことがあります。
    外から自宅に帰ると「頭痛がおこる」「目がチカチカする」という症状から「喘息」や「皮膚炎」を患うなど、症状も幅が広く厄介なものです。

    これらの要因は室内に浮遊する化学物質が原因ではないかと言われていますが、正確な解明はされていません。しかしその中でも疑わしいものに「ホルムアルデヒド」があります。
        

    ホルムアルデヒドとは

    ホルムアルデヒド(formaldehyde)は、水素・炭素・酸素から構成された自然界にも存在している刺激臭を持つ無色の物質で、合成樹脂や薬剤、接着剤など工業製品の原料として使用されています。
    自然界に存在している物質なので、ごく微量ですが天然の無垢木材や布製品からの放出も認められています。

    『F☆☆☆☆』は低ホルムアルデヒド建材

    『F☆☆☆☆』は低ホルムアルデヒド建材(イラストはイメージ) かつて「シックハウス症候群」の要因に、ホルムアルデヒドが含まれていた接着剤を使用した建材が指摘されていました。
    現在はその含有基準が厳格化されており、その疑いはなくなっています。

    床材や壁紙など室内材として使用する建材には「低ホルムアルデヒド」を示した『F☆☆☆☆(エフ フォースター)』という規準があります。

    『F☆☆☆☆』の「F」はホルムアルデヒドを現します。
    ☆の数は日本工業標準調査会(JIS)などの認定を受けた建築材料のホルムアルデヒドの発散係数を示したもので、その最高位は☆が4つです。

    『F☆☆☆☆』は、ホルムアルデヒドの放散レベルが0またはごく微量のもので、室内材として規定なく使用することができます。
    これよりランクの低い『F☆☆☆』や『F☆☆』に関しては、内装として使用できる面積が制限されており、それ以外(旧E2、Fc2の表示や未表示品)は使用自体が禁止されています。
    ホルムアルデヒド性能区分(平成15年7月1日施行)
    性能区分 対策マーク ホルムアルデヒド
    放散速度
    内装仕上げの
    制限
    壁紙の規格
    第1種 旧E2、Fc2の表示
    または 未表示品
    120μg/m²h以上 使用の禁止
    第2種 F☆☆ 20μg/m²h~
    120μg/m²h未満
    使用面積を制限
    第3種 F☆☆☆ 5μg/m²h~
    20μg/m²2h未満
    使用面積を制限
    規制対象外 F☆☆☆☆ 5μg/m²h以下 使用制限なし 大臣認定、
    JIS認証
    ※内装仕上げ材や壁紙には『F☆☆☆☆』が使われています。

    壁紙のJIS以外の規制

    壁紙のJIS以外の規制(参考) 壁紙には上記JIS認証の『F☆☆☆☆』のほかに、『Eマーク』『RALマーク』『ISMマーク』などそれぞれの安全規定を満たした認定マークがあり、これらもホルムアルデヒドなどの化学物質を低レベルに規制しています。
    Eマーク 国際壁紙製造者協会(IGI)が制定した品質基準マークで、壁紙の品質規準だけでなく、環境保護にも考慮(再生紙にできるかなど)した製品に示されています。
    RALマーク ドイツ品質管理・標識協会(RAL)ドイツメーカーで作られた壁紙品質審査規定です。
    ISMマーク Interior Safety Materialの略で一般社団法人日本壁装協会により制定された自主規格で、製品からの化学物質の放散、製品製造時の原材料の使用に制限を設けています。
    シックハウス症候群を疑うときは
    お家に帰ると発症するシックハウス症候群ですが、前述のとおり現在の建材はホルムアルデヒド対策がされております。
    シックハウスの症状を疑うときは同時に以下にも注意してみることもお勧めします。
    • 法改正(平成15年7月)より前から使用している内装仕上げ材が疑わしい場合は、該当部分を改修
    • 内装仕上げ材以外の、家具や衣類などからもホルムアルデヒドが放出されている可能性があるため、素材に注意する
    • ホルムアルデヒドの充満を解消するために日頃から充分に換気をする
        

    新築やリフォーム時に選びたい、目的別壁材・床材について

    ここまでは壁紙を含む内装仕上げ材のホルムアルデヒド対策について述べました。
    それでは、壁材や床材の種類や特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。
    お客さまがリフォーム時に好まれる人気の内装材を紹介します。
    ● 機能性壁紙について

    機能性壁紙(参考) 壁紙は見た目が同じや似ていても、性質や機能は似て非なるものばかりで、下記以外にも多種多様です。
    壁紙を貼り替えるときは施工会社に、お好きな色・柄とともに求める機能も相談してみると、より快適な生活が望めます。
    防汚タイプ 汚れが付きにくくお掃除がしやすい。
    耐火タイプ キッチンなど、火を使う場所に。(燃えない保証ではありません)
    防臭タイプ 介護部屋やペットのお部屋に。
    美観タイプ ウレタン等でコートされた高品質な見映え。
    耐摩耗タイプ お子様やペットのいるご家庭の傷予防に。
    ● 塗り壁について(室内壁)

    塗り壁(室内壁・参考) 一般的な壁紙(機能性壁紙を含む)は、紙や樹脂フィルムをベース(基材)に作られていますが、塗り壁はそのような基材を用いず、素材そのものを壁の下地に直接塗ります。(壁紙の上から塗る場合もあります)
    またホルムアルデヒドに過敏な方には、接着剤を使用しないという点でも安心感があると好まれています。

    一口に塗り壁といっても、原料によって見た目や手触りの違いが大きく、目的や用途でも適するものが変わります。
    珪藻土や備長炭を練り込んだ素材もあり、それぞれ吸湿性が脱臭効果に高い特徴があり、カビ等の抑制やペットのニオイの消臭にも効果が期待できます。
    また塗り壁の仕上がり後には凹凸(微細な穴)ができますが、これが大気中のホルムアルデヒドやアンモニアなど化学物質を吸収する作用をもたらします。

    塗り壁も、施工会社にお好きな色や手触り、仕上がりの雰囲気、求める機能などを相談してみるといいでしょう。
    種類 主原料 特徴
    土壁 自然素材の土 調湿、防火、防音、蓄熱作用が高い
    砂壁 色砂 調湿、防火、防音、蓄熱作用が高い
    プラスター壁 石灰や石膏 硬くひび割れしにくい
    珪藻土壁 珪藻の殻 吸湿性、断熱性、耐火性が高い
    漆喰壁 消石灰
    (水酸化カルシウム)
    強度や耐水性が高く、水回りにも使える
    ● 床材について

    床材(参考) 床材も同様に、天然無垢材や合板、水や汚れを落としやすいクッションフロア、タイルなどがあります。
    また和室には畳が好まれ、2階など上層階にはカーペットで防音機能を足すこともあります。

    天然無垢材
    天然無垢材は書かれた字の如く、天然木をそのまま加工した床材で、それ自体が呼吸をしており、部屋の調湿効果があります。
    自然由来の木目と色合い風合いはいつの時代も好評です。

    特徴はその木の種類によって変わり、ウォールナットやローズウッドは硬く傷が付きにくいですが高価、スギやキリは肌触りが柔らかい分、傷も付きやすい素材です。

    滑りにくさ、躓きにくさ
    室内で手すりや杖を使っているときは滑りにくさ、躓きにくさも気になります。

    キッチンや汚れやすいトイレ
    長時間立ち仕事をするキッチンや汚れやすいトイレには、水や汚れも落としやすいクッションフロアが好まれます。

    ペットがいるお宅
    ペットがいるお宅では、滑りのいい床材ではペットの股関節や足を痛めてしまうことがあります。

    健康や安全な歩行も守る「床材」に対するご要望は、しっかりとその意思を施工会社にお伝えください。
        

    ホルムアルデヒドが心配!? 壁紙や床材を知ってみよう まとめ

    • ホルムアルデヒドについて紹介しました
    • 自室などで頭痛や喘息などを患う「ハウスシック症候群」原因として疑わしい「ホルムアルデヒド」ですが、じつは自然界にも存在している物質で、合成樹脂や薬剤、接着剤など工業製品の原料として使用されています。
      自然界に存在している物質なので、ごく微量ですが天然の無垢木材や布製品からの放出も認められていますが、現在は床材や壁紙などの室内材として規定なく使用できるものにはホルムアルデヒドの放散レベルが0またはごく微量であることが証明された『F☆☆☆☆』準拠のものしか使えなくなりました。

    • JIS規格以外の壁紙の規制状況を紹介しました
    • 壁紙には『F☆☆☆☆』のほかに、『Eマーク』『RALマーク』『ISMマーク』などの認定品があり、これらもホルムアルデヒドなどの化学物質を低レベルに規制しています。
      なお、シックハウス症候群を疑うときは「法改正(平成15年7月)より前から使用している内装仕上げ材がないか」「家具や衣類などの素材は安全なものだったか」の確認、そして対策のひとつとして「日頃から充分に換気をする」ことです。

    • リフォーム時に人気のある壁材・床材について、特徴や目的とともに紹介しました
    • 壁材は「壁紙(シートクロス)のイメージがありますが、壁素材を直接内壁に塗る「塗り壁」もあります。壁紙と違って接着剤を使用しないので、ホルムアルデヒドに過敏な方にも好まれています。塗り壁も壁紙も、種類や機能が豊富なので、貼り替え時などには工事会社に希望を伝えてみてください。
      また床材も同様で、天然無垢材や合板、水や汚れを落としやすいクッションフロア、タイルなど機能性が高いものもあります。健康や安全な歩行を守るという視点からも、「床材」に対するご要望は施工会社にしっかりお伝えください。
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