● 再塗装(メンテナンス)

前提として塗装による雨漏りの修理はできません。
使用している屋根材や固定ボルトなどで起こりうる錆や劣化の進行防止のために、屋根材の再塗装メンテナンスを定期的に行う必要があります。
再塗装は耐食性を高めるとともに外観も美しくできます。これを定期的を行うことで、屋根材を耐用年数以上の寿命にすることも可能になりますので、全面葺き替え修理などの費用が先送りできます。
再塗装頻度は5~10年単位で行うことをおすすめしています。
● コーキングなどの補修

コーキングはどの屋根材でも行われる補修のひとつです。
現地調査において屋根材に劣化やずれが発見された場合のうち、補修程度で雨漏りが止まると判断された箇所にはコーキング材でそれらを塞ぎ、雨水の浸入場所をなくします。
数年ごとに専門業者の点検を受けていると不具合も早期発見ができ、雨漏りを未然に防ぐことに繋がります。
● カバー工法

スレート屋根や金属屋根の場合、屋根材を全部撤去しなくても上から屋根材を被せる「カバー工法」と修理法があります。瓦屋根では対応できません。
この工法は、全面撤去する葺き替えとは違い作業工数が少なくできるメリットがあり、施工期間の短縮ができます。
工期の短縮は、居住者の方にもメリットになります。
アパートの場合、修理をする部屋の方以外の出入りがあります。修理時には皆様に支障がないよう配慮した足場や仮設工事を行いますが、どうしてもご不便を掛けてしまうこともあります。また、足場が駐車区画に掛かる場合は、駐車位置をずらしていただくことも起こりますし、工事中というだけで危険な雰囲気を出してしまいます。
カバー工法は、このようなご不便が少しでも早く済む、経済的な施工法でもあります。
● 葺き替え

すべての屋根材で行える工法です。しかしこの葺き替えは、既存屋根材の撤去作業から始まりますので、カバー工法よりも工事期間が長くなってしまいます。
居住者に支障がなければ問題はないのですが、出入りや駐車区画などの影響が長期に渡る可能性もありますので、居住者や工事業者と調整が必要になります。
なお屋根の下地材まで改修する場合は、既存屋根材とは別の屋根材料で全面的にリフォームすることもできます。雨漏り修理時に耐震リフォームとして、重い瓦屋根を軽量なスレート材や金属材の屋根に替えるご希望も多くあります。